からくりからくさ 梨木香歩

からくりからくさ (新潮文庫)

からくりからくさ (新潮文庫)

ん、まあ、そこそこ。女性4人が共同生活をはじめる、というきれいな話であるにも関わらず、いやきれいな話であるからこそか、の重苦しさがなんともいえない。女性が集まった場に生じる生々しさが感じられないのは、彼女達が女性としてというよりは一個の個人として生きているからなんでしょうか。とてもおんならしい人たちなのだとも思うのだけれど、とても男っぽいような気もする。
キャラクターのタチ具合、いや立ち具合もよくわからないけれども、魅力的な作品であるとは感じました。重苦しくて美しくて悲しくて。男性も出てくるが、それぞれ「男性」よりも自分が大事なのだなぁと。いやよくわっかんない。でも読み返す気にはならない。
なんだろう、人間味が無い?
「りかさん」を読んでいればもっとよくわかるかもしれないが、りかさんファンの私には多少辛いよみものだった。